猫になりたい

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八日目の蝉/角田光代



第一章・不倫相手の赤ん坊を誘拐した希和子。子に”薫”と名付け、女性だけの宗教団体に入り身を隠し、果ては瀬戸内海の小さな島で住み込みの仕事を見つけ、母子として生活を送る。

第二章・4歳の時に実親の元に戻った恵理菜。大学生になった恵理菜は、かつて自分を誘拐し、自分や周囲の人生を狂わせた女を恨みながらも、彼女と同じように不倫の恋をし、子供を身ごもってしまう。

2008年、初めて読んだ小説です。年末年始に読もうと購入し、最初はそんなに入り込めずに読んでいたのだが、第二章に入ってからががーっと数時間で読破。
角田光代さんなので、ひとまず確実に面白いだろう、と思っていたけど、やはり「いい、いい」と巷で言われている作品だけあり、面白さに感動もプラスされた。

最初、いまいち入り込めなかったのは、やはり主人公がいきなり犯罪を犯し、追われる立場になり、亡き父が残した大切な財産も宗教団体に渡して生きていこうとする様が、「なんでそんな不幸に向かって進むのだ・・・(しかも大元の理由は不倫)」という3歩くらい引いた気持ちで読んでいたからだろう。

彼女や実の母親を「馬鹿な女」と思い込み、軽蔑していたかつての子供が、また同じように妻子ある男性に恋をし、先の見えない人生を選んでいく姿を、しかし同じように「なんでまたそんな棘の道を選ぶのだ」という気持ちでは見れなかった。
それは、それまでに描かれた希和子の心情を知ったからだろう。

傍から見ると、愚かな選択にしか思えないことでも、その人が精一杯生きていこう、人を愛していこうとした結果での選択なのだ、そういうことを気づかせてくれる。
誰もが欠点だらけ、間違いだらけ、でも本当にどうにか生きていこうと、必死なんだ、、、と思える。

年始早々、涙。

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