猫になりたい

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百万円と苦虫女



『自分探し』をしたくない21歳の女の子の物語。

「100万円貯まるまで働いて、貯まったら辞めて移動してっていうのをしているんです」
「それは自分探しみたいなもの?」
「いえ、ていうかむしろ探したくないというか。自分は嫌でもここにいますから」

予告で上記セリフを何度か聴いていて、勝手に若い女の子の成長物語、というイメージを持っていた映画である。
でも、いざ観てみると、予想していたのと微妙に違っていて、主人公はこの女の子だけではなく、彼女の小学生の弟であったりもする。そこが、ちょっと意表をつかれて面白かった。

鈴子(蒼井優)は実家で両親、弟と暮らしながらアルバイトをしている。
短大を卒業して、就職が決まらずに今の生活を送っている。バイトで知り合った女の子とルームシェアをするのだが、勝手に男を連れ込まれ、挙句、別れたということで鈴子は男と同居する羽目に。
ある日、拾ってきた子猫を男が勝手に捨てたことに激情した鈴子は、男の荷物を一切合切捨ててしまう。
刑事告訴された鈴子は前科者に。。。
実家に舞い戻った鈴子を、家族は腫れ物に触るように扱い、近所からは冷たい目で見られ、鈴子は宣言する。
「百万円貯まったら出て行きますから」

人間関係の煩わしさにとことん嫌気がさした彼女が、どこにも定住せずに、百万円の貯金とともに海・山・地方都市を転々としながら、しかしどこでも人間と関わらずには生きていけず、煩わしい状況になっていく様が描かれる。
地方都市では仕事先のアルバイト大学生(森山未來)と恋をするのだけど、この男の子がいかにもそこら辺にいそうないい感じの大学生。森山未來が役に似合ってて、とても良かった。

鈴子が唯一手紙で交流を続ける小学生の弟。彼も学校でイジメにあう毎日で、自分の所在が見つけられないでいる。彼がそうした状況をついに鈴子に告白する手紙、ちょっとウルっときた。(この弟役の子はテレビドラマでよく見かけるけど、いつも不幸な役ばかり。でも何か可愛そうなオーラが出ておらずポジティブに見えてしまうので良い)

生きるのがあまり上手ではない、世間からはみ出してしまうような若者が、どうにか居場所を見つけて生きていく様子が淡々と、特に説教臭くもなく描かれている、中々面白い作品でした。
(ラストシーン、二人がお互いを見つけて遠くから目が合った状態で終われば良かったのに、と思ったが)

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