猫になりたい

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イッツ・オンリー・トーク/絲山秋子

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オトコに振られた日に、蒲田に引っ越した橘優子。
躁鬱病となり、勤めていた新聞社を辞め、現在はその時の貯金を食いつぶしながら、画家として生活している。
”粋のない下町”蒲田が、優子にはしっくり馴染む。
昔なじみでEDの都議、鬱病のヤクザ、出会い系サイトで知り合った痴漢、九州から上京してきた元ヒモの従兄弟。
彼らとゆるく関わり合いながら、優子は暮らしている。


絲山さんの小説は、読むのはこれが3冊目。どれも、人間への接し方がクールで男らしさが漂うような女性が主人公だと感じた。
作者のプロフィール(http://www.geocities.co.jp/Bookend-Akiko/9882/prof3.html)を見ると、躁鬱病を抱え、大手の会社で働き、蒲田に暮らし、ってどんどん主人公・優子に重なる経歴であった。デビュー作だから?自己をすごく投影しているのかな?
映画化もされているので、そのキャストを頭に浮かべて読んでいたのだが、ラスト近く、優子が従兄弟に向かって言う言葉で「あれれー」となった。
従兄弟、40代なのだ。私の頭の中では、従兄弟役=妻夫木聡、都議=豊川悦司だったので。
実際には妻夫木くんはヤクザ役で、トヨエツが従兄弟だったのだ。むー、なんかだまされた気分。誰もだましちゃいないんだけど。

蒲田、大森、って確かにちょっと都内から外れたような感じを受ける「粋」とは違う下町、という表現は分かる気がした。
でも、ちょっと疲れちゃった状態の人にはしっくりくるのかもしれない。私も行った方がいいのだろうか。

もう一つの「第七障害」。これが私は好きだった。馬に乗ることを生きがいとしていた群馬に暮らす女性が、大会で落馬し、怪我を負った愛馬を殺してしまったことに苦しみ、
恋人と別れ東京で暮らし始める。そこで再会するかつての乗馬ライバルの篤。
30歳目前で、さほどの目標も持てないまま、自分が群馬で積み重ねた10年から逃げるような形で東京に来たという引け目も感じつつ、篤との付き合いなどでちょこっと再生していくような様子が良かった。心にほわっと来ました。

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