猫になりたい

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東京島/桐野夏生



清子(四六歳)は、元銀行マンの夫の酔狂な世界一周クルーズの最中、暴風雨で流され無人島に流れ着く。
助けが来るあてもないまま、3か月が過ぎた頃、島に日本人の若者23人が漂着。与那国島の野生馬調査に雇われたフリーターたちで、きついバイトに嫌気がさして漁船で脱出を試みたところ、台風に遭って漂流。
その後、密航の途中に金銭のトラブルにより島に捨てられた10数人の中国人が加わる。

清子以外は全員が男。
求められ、争われ、清子は今までに味わったことのない女王様の気持ちを味わう。

救出の見込みはさっぱりない。

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現実入門/穂村弘



歌人でありサラリーマンでもある穂村弘さん。
名前だけは知っていて、作品は一度も読んだことなかったけど、随分面白い人だということがこの本で判明。

読みながら何度もクスクスと笑ってしまった。
(決して大きな爆笑ではないんだけど、何だか微笑んでしまう文章が多いのだ)

42歳でいまだに一人暮らしの経験はなく、パラサイトシングルで、海外旅行に行ったこともない。
人生の経験値がとても低い、と自負している穂村さんが、光文社の美人編集者サクマさんの提案で、今までしたことのない普通のこと(献血や家探し、占いや合コン、はとバスツアーなど)をしてエッセーを書く企画を受ける。

しかし、あれれという感じで、穂村さんはサクマさんとブライダルフェアに出かけたり、二人で住む家を契約しに出かけたり、サクマさんのご両親に挨拶に出かけたり。

どうやらお二人はこの企画がもとで本当に結婚したらしく、確かに最初の段階から穂村さんがサクマさんに惹かれていくような描写はあり。

自分は普通の人が普通に生活していることからちょっと外れたところを生きているように感じている穂村さん。
私もそういった感情にシンクロしてしまう面はあるけれど、そういった自分をちゃかしながら、こういった素敵な文章に出来る才能ってのは羨ましい、と思える。
自分を笑える人こそ強い、と常日頃思っているけど、あぁ、自分もこう生きたいな、と思う。

まあ、なかなか難しいんだけど。

八番筋カウンシル/津村記久子


ポトスライムの舟/津村記久子



今回の芥川賞候補になっている作品。
どうしても読みたくて、図書館で掲載誌を借りてきました。(「群像」11月号)
作家の津村記久子さんは、今まで色々読んで、「この人、いい!」と何か好きで、今回の作品で決定的に大好きだわ、感覚が一緒だわー、と思いました。

「ポトスライムの舟」は、29歳の、言うなればワーキングプアの女の子・ナガセが主人公。
工場での製造の仕事(年収160万少々の薄給)をベースに、夜だけ大学時代の友達の営むカフェを手伝い、週末の1日は商工会議所主催のパソコンスクールの講師のバイト。
母親と同居する家に帰れば、データ入力の内職もする。
とにかく働かなきゃ、と何かに急き立てられるように日々休みなく働いている。

卒業後に勤めた会社での人間関係のぐちゃぐちゃに疲れ果て、今の仕事に流れた様子。
今の工場での人間関係は良好で、働き甲斐があるとは思えない状態であるが、職場での空気が悪くないことは得がたい美点だと思い、今の状態を続けている。

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ミュージック・ブレス・ユー!!/津村記久子



アザミは高校3年生。音楽が何より好きな彼女が送る一年間。
注意力散漫で、勉強も苦手。真っ赤な髪の毛、口にはカラフルな矯正器をはめて、耳には常にヘッドホン。
受験生でもあるアザミの頭の中は、でも、いつでも音楽のことばかりである。
「音楽について考えることは、自分の人生について考えることよりずっと大事」
彼女が知り合う同級生の男子は、アザミよりももっと激しく音楽(イギリスパンクかな?)に傾倒しているが、そんな彼が言う一言に、アザミは救われるような気になる。「それは全く間違っているのだが、、、」と心で思いながら。

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ワイルド・ソウル/垣根 涼介

 


戦後、外務省が行ったブラジル移民政策。

貧困の日本から夢を求めてブラジルに渡った日本人たち。しかし、そこは農作物など育つことはない、干からびた大地だった。
資産を投げ打って海を渡った彼らは、帰国することも出来ず、原始人のような生活を余儀なくされ、助けを求めても外務省からは何の援助もない。
未開の地でマラリアや未知の病気に侵され、親兄弟を亡くし、人生を狂わされた男たち。

40年の月日が過ぎ、生き残った男たちが日本、外務省への復習計画を実行する。

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不細工な友情/光浦靖子×大久保佳代子



オアシズとしてコンビを組む女芸人の二人の往復書簡。
光浦さんはよくテレビで見かけてて、裏表のなさそうなキャラクターで、学歴を聞いてたし、話し方からも頭が良い人ってイメージはあった。OLと兼業する大久保さんについては、ほとんどテレビでも見ない分、特に何かを感じたことはなかったなー。でも好きか嫌いかって聞かれれば、まあ好きかな、って位。

でも、この本を読んで、大好きレベルに好感度が上がりました。
「Sex&The City」や「ブリジットジョーンズ」「キムサムスン」のDVDとともに、書棚に並べて、30代独身であることで崩れそうになる精神状態の時などに、時々読み返したい、そんな本です。(でも、その本棚は誰にも見られたくないけど)

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ゴールデンスランバー/伊坂幸太郎


平野啓一郎の『決壊』が、私の今年マイベストに変わりはないのですが、この『ゴールデンスランバー』も実に捨てがたい。これも相当面白い。
読み終わった後の、えもしれぬ幸福感はなんでしょう。(『決壊』はそうではなかったからね)
実に素敵なエンターテイメント作品である。

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食堂かたつむり/小川糸



主人公は20代後半の女性。東京のレストランで働いていたが、同棲していたインド人の彼氏に家財道具一切合財盗まれてトンズラされて、唯一残った糠床抱えて距離を取っていた田舎の母の家に帰る。
そこで「食堂かたつむり」なるレストランを開き、1日1予約だけの心を込めた手料理をふるまい、そうして自分の居場所を見つけ、母とも和解していく。

という話。

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風が強く吹いている/三浦しをん



陸上部のない大学の竹青荘という寮。そこに暮らす10人の男子学生。
陸上経験のほとんどない彼らが、箱根駅伝を目指すことになる。


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遭難、/本谷有希子



本谷有希子の芝居、そのシナリオ本です。
つぐみが主演していて、「行きたい!」と思いつつも気付いたらチケット発売終わってて観れなかったのだが、新聞の演劇評で絶賛されていたので、非常に気になっていたの。

やはり登場人物全てが、どこか歪んだ人ばかり。
「やはり」って、この人の作品はまだ1つしか観たことないですが。多分、他もそうなんじゃなかろうか。

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葉桜の季節に君を想うということ/歌野晶午



何でも屋、自称・探偵の成瀬将虎。
フィットネスクラブ仲間に呼び出され、家族の死について調べて欲しいと依頼を受ける。陰に悪徳商法が絡んだ犯罪の臭いを感じる死。
そしてその帰り道、将虎は駅のホームで飛び降り自殺をしようとした女性を助ける。
将虎には、2つの自殺に関わった苦い過去がある。

悪徳商法に絡む人たち、将虎の過去、そして現在。
それらが入り乱れて、物語が進んでいく。

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負け犬の遠吠え/酒井順子


しゃべれどもしゃべれども/佐藤多佳子


ひとり日和/青山七恵


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